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紅い炎 第2章-チカラ- 1話

 昼休みを迎え、俺は社員食堂に向かう。
 その途中で、赤い煙を身体から登らせている後姿を見つけた。
 胸が高鳴り、脳に血が巡る。
 注意深く観察して、それが受付の三田久美であることを確認した。
 俺の胸はますます強い鼓動を打つ。
 昨日の英子の様子からしても、あの赤いオーラは普通の事ではない。
 興味からだろうか、確認のためだろうか、俺は久美に近づくと臆することなく声を掛けた。
「やあ、久美ちゃん」
「あ、石岡さん。 こんにちは」
「相変わらず綺麗だね。 モテて困るでしょ」
 本来の俺だったら出ないようなセリフが、口からこぼれるように溢れる。
「良かったら、一緒に夕飯でもどう? 美人と行きたいお洒落な店を見つけたんだ」
 久美はきょとんとした表情を浮かべて俺の表情を伺う。
「そういう言葉を私の彼氏も言ってくれたらなあ〜」
 久美はため息を漏らすように呟く。
 今年入社したばかりだが、彼女に恋人がいることは周知のことだった。
 大学からの付き合いらしく、イケメンなのだとよく周囲にノロケながら話しているらしい。
「最近彼と上手く行ってないんです〜」
 久美は少し甘えるような口調で俺に話しかける。
「相談聞いてくれます?」
「愚痴も聞くよ。 それに他の人と出かければ、彼氏もヤキモチ焼いたりするかも」
「そっかな」
 久美は俺を見てニッコリと笑う。
「今夜はどうですか?石岡さん空いてます?」
「ああ、うん。 じゃあ、仕事終わったら電話するよ」
 あまりの順調な成り行きが信じられないまま、お互いの携帯電話の番号を交換する。
「それじゃ、連絡待ってますね」
 そう言うと、久美は食堂の入り口で待つ友人の元へ「ごめんね」と言いながら掛けていった。
 久美の番号を確認し、携帯電話をしまうと、俺も食堂へと入る。
 やっぱり…。
 そう独り言ちながら。






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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/30(火)20:00

紅い炎 第1章-はじまり- 11話

「ご馳走様でした」
「はーい」
 居酒屋の軒先で俺の肩に抱えられながら、英子は部下たちに答える。
「じゃあ、俺たち駅こっちだから。 石岡、後よろしくな」
 薄情にも軽くそう言うと、植田たちは俺たちから背を向けた。
 俺は英子を抱えながら、タクシーの多く通りそうな大通りの道に向かう。
 英子は思ったより軽かったが、見た目より豊満な胸が俺の身体と、心臓を圧迫する。
 赤く染まった頬と、力のない歩調が心配になる。
 俺は英子の顔を覗き込み、
「大丈夫ですか」
 と、問いかけた。
 英子は虚ろな目で俺を見つめ返す。
 数秒だったが、ひどく長い時間見つめあったような気がした。
 しばらくして、俺の口からするりと言葉がこぼれた。
「どこかで、少し休んでいきます?」
 その言葉は、英子の中の何かのスイッチに触れたかのようだった。
 彼女は小首をかしげて薄く笑うと
「そうね」
 といいながら視線を狭い路地に立つ派手な看板に向けた。
「少し休んでいこうかな」
「そうですね」
 動揺もためらいもなく、俺は答えた。
 英子の肩を抱えながら俺はラブホテルに向かった。


 その後の英子との痴情を思い出しながら、俺はシャワーを止めた。
 身体を拭き、眼鏡を掛けながらシャワールームを出る。
 そこに英子の姿はなかった。
 乱れたベッドと、その上のバスローブだけを痕跡として残し、彼女は消えていた。
 ふう、と軽くため息をつくと、俺もホテルを後にした。


 翌日英子にどういう顔を見せれば良いのか困惑しつつ会社に入る。
 いつものようにデスクに座り、書類を眺める英子を見つけ、俺の鼓動は跳ね上がる。
 彼女の身体からは昨日見えたオーラは消えていた。

 植田と英子の声が聞こえる。
「課長、おはようございます」
「おはよう」
「昨日はご馳走様でした」
「私も楽しかったわ。 また行きましょ」
 朗らかな会話と、英子の笑顔が見える。
 俺も英子に近づき、
「昨日は随分酔ってましたけど」
 動揺を隠しながら注意深くたずねる。
「大丈夫でした?」
「……あ、おはよう。 石岡くん。 ええ、大丈夫よ」
 英子は少しの間の後、ためらいがちに答える。
「あの…また、飲みに行きましょう、ね」
 ぎこちない笑顔を浮かべると、さっと視線を避け、書類を手に取る。
「そう、ですね」
 英子の反応を追求することなく、軽い返事をする。

 デスクに戻り、眼鏡を手に取る。
 何の変哲もない、黒縁の地味な眼鏡だ。
 ただ、異様に冷たいフレームに触れながら、俺は口の端を歪めさせた。






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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/29(月)20:00

紅い炎 第1章-はじまり- 10話

「石岡はどう?」
 デスクに戻ると同僚の植田が聞いてきた。
「何が?」
「この間の企画が上手く行ったから、今夜のみに行こうってさ。 スポンサーも一緒」
 そう言って植田は課長の中野英子の方をチラリと見る。
 それに合わせて俺も英子の方を見た。
 ドキリと心臓が鳴る。
 英子の身体から先刻見た女と同じ、赤いオーラがチラリと見えた。
 肩の後ろから霞のように煙を漂わせているが、彼女自身に変わった様子はない。
「それで行くの?」
「え、ああ。 もちろん行くさ」
 若干狼狽したものの、平静を取り戻し、俺は返事をする。
「残念ながらエリちゃんは欠席だけど」
「ふーん」
「もしかしてデートかも」
 俺の気持ちを知っている植田は、小声で囁く。
 眉をひそめて植田を見つめた。
「冗談だって。 彼女にデートかって聞いたら、今日は女友達と用があるからって言ってたよ。 本当かどうか分からないけど]
 そういいながら俺の背中を数回叩き、石岡は自分のデスクに帰っていった。


 その晩、俺たちは行きつけの居酒屋でいつものように大いに飲み、大いに騒いだ。
 順調な仕事の後の酒は格別だったが、俺は妙に酔えなかった。
 理由は中野英子にあった。
 奥の席の英子は普段より日本酒をあおり、ずいぶんと心地よくなっている。
 だが、俺の気がかりは酔いが回っている様子より、全身から立ち上る炎の方だった。
 今では、英子を焼き尽くすのではないかと思うほど、彼女の周囲を赤く染めている。
 俺はちびちびとアルコールを流し込みながら、横目で英子を観察していた。
 時折、眼鏡を外して彼女の方を見るが、そうするとやはり赤い靄はまったく見えなくなる。
 つくづく不思議だった。

「じゃあ、そろそろお開きにしよっか」
 時計を確認して、英子が立ち上がる。
 よっぽど飲んだのか、ふらふらとよろけながら英子は会計に向かう。
「大丈夫ですか。 送りますよ」
 慌てて腕を掴んだ俺に
「大丈夫よ。 タクシーで帰るから」
 とろりとした瞳で見つめ返す。
「大丈夫じゃなさそうですよ」
「大丈夫、大丈夫〜」
 そう言って英子は手を軽くひらひらさせる。










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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/28(日)20:00

紅い炎 第1章-はじまり- 9話

 いつもと変わらない日常にまた戻った。
 いつも通りテレビを見て、コンビニの弁当を食べ、シャワーを浴びて寝る。
 また、定時に起床して、コーヒーを飲み、満員電車に詰められて会社に向かう。
 いつもと同じ、平凡な一日の始まりだった。
 いつもと同じ一日になるはずだったのだが……。
「あれ?石岡さん今日は眼鏡なんですね」
 会社に到着して間もなく受付の三田久美に声を掛けられて、俺は向き直る。
「ああ、久美ちゃん。おはよう」
「おはようございます。 似合ってますよ。 眼鏡」
 久美の声は朝から明るく、可愛らしかった。
「そう?ありがとう」
 美人で、スタイルが良く、愛嬌もあり、社内でも人気の久美に声を掛けられ、俺は朝から機嫌が良くなった。
 だが、実際は言われるまで自分が眼鏡を掛けていることに気がついていなかった。
 エレベーターに乗り込み、眼鏡に触れてみる。
 冷たいフレームの感触が、昨日のことが夢ではなかったのだと伝えていた。
 それにしても、度がピッタリ合っていることが不思議で仕方なかった。

 自分のデスクにカバンを下ろし、いつものように彼女の姿を探す。
 北里エリはいつものように課内の全員の机を拭いて回っていた。
 彼女の存在が気になり始めてから1年近くが経つ。
 今年に入って同じ課に配属されてから、ずっと彼女の様子をうかがっていた。
 1つ年下なだけだが、幼く見せるぱっちりとした瞳。
 それでいてぷくりとした唇は色気をかもし、奇妙なバランスを見せる。
 若干細めのスタイルに似合う清楚な服装と、さらさらの髪。
「おはよう」
 声を掛けられてエリは顔を上げ、ニコリと微笑む。
「おはようございます」
 はつらつとした愛らしい声、すべてが俺を引き付けた。
 社内には同じように彼女に想いを寄せている人間が沢山いることも知っている。
 そのことを思うと内心気が気ではなかった。
「あれ?石岡さんって視力悪かったんですか」
 じっと見つめられ、少しドキリとする。
「え。 ああ、最近ちょっとコンタクトが合わなくてね。 医者に行かないと、とは思ってたんだけど…」
「へえ〜。 でも眼鏡してると印象違いますね」
「でも、なかなか似合ってるわよ」
 話に割り込むように中野英子に声を掛けられた。
「あ、課長。 おはようございます」
「おはようございます」
「おはよう」
 英子は落ち着いた知的な笑みを浮かべて返事をする。
「頭が良い感じにも見えますよね」
 エリが同意を求めるように英子に話しかける。
「そうね。 中身は変わらないのにね」
「不思議ですよね〜」
 英子の嫌味とも取れる言葉にも、エリは気にする様子もなく笑いながら答える。
 普段からエリは英子に、憧れと尊敬のまなざしを向けていた。
 仕事も人間的にも出来た英子の存在は、彼女にとって理想の存在なのだろう。
 そのまま、女性二人で雑談を始め、英子にエリを取られた気分に俺は一人憮然とする。


 またいつもと違うことがあることに俺は気がついた。
 昼休みに会社を出て、中身の寂しい財布のためにATMに向かう途中、通りを歩く女が、赤い煙のようなものを纏わせているのを見つけた。
 言うなればオーラというものだろうか、紫にも、ピンクにも見える派手な赤い色が女の周りを取り巻き、ちらちらと亡霊のように揺れる。
 1人ではなかった。
 何人かの、決まって女だったが、身体から赤い煙のようなものを揺らめかせながら歩いてゆく。
 中には立ち上る業火を背後に持ちながら闊歩する女もいる。
 俺は目を凝らすが、女は特段気にする様子もない。
「眼鏡を掛けると欲情してる女が見える」
 昨日のあの男の言葉が脳裏によぎる。
 ばかばかしい…。
 そう思いながら俺は炎を背負いながら歩く女の後姿をしばらく見つめていた。







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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/27(土)20:00

紅い炎 第1章-はじまり- 8話

 バスルームで眼鏡を掛けていたことを思い出し、そのフレームを掴む。
 まるで氷のように冷たい。
 まったく、不思議な気分だった。
 今回のことはやはりこの眼鏡を手に入れたことからだろう。
 そう思いながら俺は眼鏡を外すと、それをまじまじと見つめた。
 まさか、上司である中野英子と肉体関係を持ってしまうとは…。
 眼鏡を傍らに置き、熱めのシャワーを浴びながら、俺は昨日の事を思い出していた。


 日常と変わらない仕事を終え、俺は自宅に向かっていた。
 いつものように残業し、いつものように電車に揺られ、いつもの駅からコンビニに向かう。
 毎日、毎日繰り返す決まりきったコースだ。
 特に意識することもなく、歩いていたはずだった。

「お兄さん」
 声を掛けられて俺は立ち止まる。
 暗く狭い路地。
 薄い明かりの外灯がちかちかと点滅を繰り返している。
 人影もなく、自動車の走る音も遥か遠くに聞こえる。
 まったく、見覚えのない場所だった。
 前後不覚に陥り、脳内が真っ白になる。
「お兄さん」
 再び呼びかけられて意識が戻り、声の方向を向く。
 足元にスーツケースを広げ、小さな椅子に腰掛けた若い男が、こちらを見上げていた。
 金に近い茶髪に鼻のピアス、派手な柄のシャツと浅黒い肌。
 大学生くらいだろうか。
 こちらを見ながらニヤニヤとした表情を浮かべる。
 チャラチャラとした外見は、おおよそ自分とは相性は良くないだろう。
「眼鏡どうよ。 あんたにぴったりだよ。 えーっと、スズキさん」
 不躾にそう言われて俺は少しムッする。
 いつもなら無視を決め込むことろだが、なぜかその時は律儀に返事をしていた。
「いらないよ。コンタクトだしな。 それと俺は鈴木じゃない」
「あー、そう。 タナカさん?」
「石岡だ。 石岡孝之」
 何故か名前まで教えていた。
「それでイシオカさん、最近度が合ってないでしょ。 これなんかどう?」
 確かに最近視力が落ちたのか、視界がぼやけるような気がしていたが、突然図星を突かれドキリとする。
 男の差し出した眼鏡から目を逸らしながら
「いらないって」
 若干力をこめて俺は反論する。
「触ってみてよ。 絶対欲しくなるから」
 根拠のない言葉を放つ男の顔を一瞥した後、眼鏡を受け取った。
 ごく普通の黒縁の眼鏡だが、手にした瞬間氷に触れたかのような感覚があった。
 妙に冷たく、手だけでなく、全身さえ凍てつきそうだ。
 見つめると胸の奥にもやもやと不快な靄が立ち込めた。
「どうよ?」
 男は妙にはしゃいだ声を上げる。
「あんたには資格があると思ったんだ」
「資格?」
「そう、資格。 その眼鏡は特殊なチカラがあるんだ」
「……」
 俺は怪訝な表情のまま男の次の言葉を待った。
「その眼鏡があれば、女といくらでもヤレるようになる」
「ばかな」
 男の言葉を遮るように鼻で笑う。
「本当さ。 それを掛ければ分かるんだ、欲情してる女が。 見えるってのかな」
 俺は呆れた表情で男を見下ろしたが、男は表情を変えることもない。
「いらないの?」
 そう言われると、奇妙な渇望感と、胸の奥から荒らされるような衝動が湧き上がり、心が欲求で支配される。
「いや…、ちょうど…、こんな感じの眼鏡が欲しかったんだ」
 思ってもいない言葉が口をついて出ていた。
 後になって試着もしていない眼鏡を切望した自分を不思議にも思うのだが、絶対に手放してはいけないと、強く直感した。
「いくらだ?」
「いくら持ってんの?」
「……6、7、…8万くらいか」
「じゃあ、8万」
 男は立ち上がり、上機嫌で右手を差し出す。
 何故か俺は抵抗することもなく素直に8万円を手渡した。
 空に近い財布を眺めたが、妙に実感がなかった。
 どこかの誰か、全然知らない人間同士が買い物のやり取りをしているような、それを客観的に見ているような、そんな感覚さえあった。
 男は笑顔で「まいど」と言うと、すぐさまスーツケースと椅子をたたみ、それを小脇に抱え、一層暗い路地の方向に歩いていく。
 こちらに向き直り、一度手を振ると、瞬く間に男の姿は見えなくなった。
 不思議な感覚だった。
 ぼうっと男の消えた方向をしばらく見つめていたが、受け取った眼鏡をカバンにしまい、俺は男の消えた方向と逆に向かって歩き出した。
 少し歩いて大通りに出ると、駅の反対側の通りであることにすぐに気がついた。
 なぜこんな場所を通ったのか、思い出せないまま、いや、考えようとも思わないまま、俺は歩き、家路に着いた。







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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/26(金)08:00

紅い炎 第1章-はじまり- 7話

「ん・・・、んは・・・あ・・・私も・・・」
 そういいながら英子は腰の動きを早めた。

 それにあわせて俺も腰を強く突き上げる。
 二つの身体がぶつかり合い、お互いの汗が混ざり合う。
 彼女の膣内は益々熱くなり、俺は自分自身が溶けてしまうような錯覚を覚える。
「ああ・・・ああ・・・ああ・・・」
 英子の声が切れ切れになり、頂点が近いことを告げる。
「ん・・・、ああ・・・、い・・・イク・・・、イキそう・・・」
「え・・・英子さん・・・、は・・・、俺も・・・」
 そう伝えると、彼女の腰を掴み、下から激しく数回打ちつけた。

「ああ・・・、ああ・・・、もう、あ・・・ああ・・・あああああ」
 英子は獣のように高い声を上げ、搾り出すように絶叫した。
「あああああああああ。はあ・・・ああ。あ・・・・・・あ・・・」
 恍惚の表情を浮かべて、身体をビクビクと痙攣させ、メスの身体は果てた。
 それに同時に膣内も強く締まり、うごめき、肉棒に絡む。

 そこに何度か股間を打ちつけると、耐え続けた怒張が一気に緊張を放った。
 メスの獣の中にどろどろとした精液が流れ込む。
 ピクピクと痙攣する膣内に、欲望のまま精液が放出される。
 一滴残らず欲求を出し切ると、身体を移動させて自分自身を引き抜く。

 英子は倒れこむようにベッドに転がり、背中を向けて肩で荒い息をしている。
「はあ・・・はあ・・・・・・・・・・、はあ・・・」
 息を整えながら、寝そべる彼女の股間から、たった今俺が吐き出した、白濁とした液体がどろどろと流れ落ちる。

 紅潮した彼女の横顔を一瞥して、俺はバスルームに向かった。



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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/25(木)20:00

紅い炎 第1章-はじまり- 6話

 挿入しただけで、絶頂を迎えそうな俺だったが、耐えながら英子を見つめる。
 英子は俺の言葉に満足したのか、身体を屈めて唇を重ねてきた。

 軽く唇を合わせて、俺の下唇を軽く唇で挟み、舐める。
 口内に舌を這わせ、俺の舌と深く絡ませると、それに平行するかのように腰を徐々に動かし始めた。
 最初、ゆるゆると腰をくねらせたかと思うと、腰を激しくグラインドさせる。

 上体を上げると、両手を俺の胸元に置き、腰を上下に動かす。
「ああ・・・はああ・・・ああ・・・んああ・・・」
 自らの快楽に溺れるように、英子の声が激しく上がる。
 英子の嬌声が耳に響く。
 形の良い胸が眼前で上下に大きく揺れる。

 英子の上下運動にあわせ、時折腰を突き上げるように打ちつけると、英子の益々高く嬌声を上げる。
「ああん・・・、ああ・・・」
 お互いの身体がぶつかる音が響き、淫猥な音がこだまする。

 パン、パンとリズミカルに鳴る度に、ずちゅ、ぶちゅと湿った音が聞こえ、その音が益々彼女を燃え上がらせる。
「はああ、あああ・・・ああ・・・」
 英子の声が一層上がり、肉棒を強く締め付け始める。
「ん・・・あ・・・、ん」
 きつい締め付けに俺も声を上げる。
 その声に興奮するのか、彼女は益々腰を激しく上下させる。
「はあ・・・、いい?んん・・・気持ち・・・・・良い?」
 途切れ途切れに、英子が問いかける。
「は・・・はい・・・すごく・・・、でも、もう・・・」
 絶頂が近かった。






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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/24(水)20:00

紅い炎 第1章-はじまり- 5話

 すべてを吐き出してしまう手前だった。
 それを感じ取ったのか英子は唇を離し、顔を上げた。
 身体をゆっくり起こすと上から俺を見つめる。

 少女のように何度も切ない声を上げた俺を正面に見据えて英子はまた微笑む。
「んふふ・・・、可愛い・・・」
 俺は顔面を紅潮させる。

「私も気持ちよくさせて」
 そういうと英子は再び俺の腰にまたがると、肉棒を掴んで自らの股間に誘導した。
 一方的なリードに手も足も出ぬまま、俺のイチモツは英子の秘部に誘われていく。
 俺への一連の愛撫で激しく興奮したのか、英子の股間はべっとりと濡れ、太ももさえも湿っている。
 怒張の先端が英子の体内に侵入し、少しずつ入り口を広げる。
「ああ・・・・・・んん・・・ふ・・・、太い・・・」
 英子は俺の胸元に両手をつき、耐えるような表情を見せる。

 ゆっくり、少しずつ腰を落としながら、俺の熱を納めていく。
「ん・・・、ん・・・・・・っ」
 切なげな息を漏らしながら徐々に俺自身を飲み込む。
 やっと根元まですっぽりとくわえ込むと、じっと俺を見つめる。
「んん・・・、硬いし・・・、すごく・・・・・・熱い・・・」
「英子さんの中も・・・、ものすごく熱い・・・」
「そう?ゆるいとか思ってるんじゃないの?」

 一瞬少女のようにはにかんだ表情を見せ、俺を睨む。
 俺は顔を左右に振ると、とんでもない、という表情を作る。
「熱くて、どろどろして、それに・・・、すごく絡み付いてくる・・・」

 実際、英子の膣内はとろけるように熱く、俺を締め付けながら、それでいて絡みつくように刺激する。






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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/23(火)20:00

紅い炎 第1章-はじまり- 4話

 うっとりと目を細めて、右手の指先で股間のモノを上下になぞりながら、俺の表情を伺う。
「ずいぶん硬くなってる・・・、それに・・・すごく熱い・・・」
 淫乱な笑みを浮かべる、その声は発情期の猫のようにも思える。

 英子の右手が肉棒を軽く握り、滑らかに上下する。
 絶妙な強弱が肉棒をやんわりと包み込む。
「英子・・・さん・・・・・・ん・・・。あっ・・・」
 細い指先がゆるゆると動くたびに俺の神経がチリチリと痺れ、思わず吐息が漏れる。
「ふふ。気持ちいい?」
「は・・・はい・・・」
 ウブな少年のように答える俺を見て微笑み
「もっと気持ちよくしてあげる」
 というと、英子はためらいもなく肉棒を根元まで口に咥えこんだ。

 英子の口内の熱が心地よく俺の肉棒に伝わる。
 俺自身をすっぽり包み込むと、英子の唾液を含んだ舌が肉棒の裏側を刺激し始めた。
 最初はチロチロとくすぐるように、次第に何かを混ぜ合わせるかのように激しく動く。
 舌がまるで蛇のように絡みつき、俺は熱い熱に飲み込まれる。
「はぁ・・・、ああ」
 声を上げる俺を眼下から英子は見つめる。
 まるでそれが合図のように英子は軽く唇をすぼめると、頭を上下に動かし始めた。
 甘いストロークに股間がジンジンと響く。
 ちゅぱ、じゅぱ・・・。
 室内に広がる卑猥な水音が、脳を刺激する。

「はあ・・・はあ・・・」
 英子は唇をすぼめ、キリキリと肉棒を締め付けながら激しく上下を始めた。
 湿った淫猥な音が股間から激しく響き、彼女の口元から溢れた唾液が、睾丸を伝ってベッドを濡らす。

 じゅば、じゅぢゅ・・・。
 柔らかな甘さから徐々に激しいストロークに変わり、生気を搾り取るかのような唇の動きが肉棒を圧迫する。
「・・・はっ・・・んっ・・・ああっ・・・!」
 俺は思わず切羽詰った声を上げる。






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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/22(月)20:00

紅い炎 第1章-はじまり- 3話

 健康的な肌に豊満な胸。
 興奮しているのか、乳首は少し隆起している。
 細くくびれた腰。
 押し付けられている股間からはじっとりと蒸れた熱が伝わる。

 まじまじと観察するように見つめられて、英子自身も興奮を覚えるらしい。
 俺の瞳を潤んだ眼でまっすぐ見つめ、口紅を舐め取るかのように、自分の唇に舌を這わせる。
 熟れた果実のような唇が、湿って潤む。
 汗にまみれた身体を倒して、英子は再び唇を近づける。
 熱い、ねっとりとしたキスに意識が朦朧となる。
 甘いものをねぶるように舌が絡まり、そして、貪るように激しく動く。
 成熟した女の深い舌技に、身体中蹂躙れたかのように脳内がひりつく。

 唇を離して英子は再び俺の瞳を見つめる。
「キス、上手でしょ」
 俺は荒い深呼吸をしながら彼女を見つめ、軽くうなずく。
「英子さん・・・」
「ふふ。私が可愛がってあげる・・・」
 英子は満足そうに微笑むと、今度は唇を首筋に近づけた。
 彼女の柔らかく、熱を持った舌が首筋を舐めながら、胸元へと移動する。
 胸元を這うように舐め、時々吸い付き、また、舐めまわす。
 後ろで束ねそこなった長い髪のいくつかが胸に落ち、くすぐったいような、むず痒いような、それでいて甘い感覚が広がる。
 胸元の突起を口に含むとチロチロと乳首を舐めまわす。
「・・・、は・・・う」
 情けなくも出してしまった俺の声を聞いて、英子は顔を起こし、俺を見上げる。
「男の子も乳首は感じるでしょ。良い声ね。もっと聞かせて・・・」
 そう言うと、今度は反対の突起を舌で弄ぶ。
 舌で転がし、歯で甘く噛み、軽く吸い上げる。
「・・・んっ・・・あっ・・・」
 俺はされるがまま突起を弄ばれ、素直に声を上げてしまう。
 その声が嬉しいのか、彼女は激しく乳首を吸い上げる。

 膝で身体を支え、尻を持ち上げ、顔を男の腹に埋め、味わうように舌を這わせる英子の姿をまじまじと俺は見つめながら、まるで獣のようだと俺は思った。

 そんな飢えたメスの獣が、高潮した顔を上げる。







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紅い炎 第1章-はじまり- 2話

 脳内のバラバラに散らばったパズルのピースがひとつの形にまとまる。
 中野英子・・・、彼女は俺の勤める会社で直属の上司に当たる。
 実力もあり、女性ではありながら社内では一目置かれ、俺も純粋に尊敬している、いわゆるキャリアウーマンだ。
 ガツガツとしたキャリア女性という印象はなく、女らしい優しさと視点を持ちながら、強いリーダーシップと決断力を兼ね備えた、社内でも実力を認められている優秀な女性だ。
 たしか四十前後の年齢だったとはずだが、その身体は弛んだところもなく、むしろ、若い女性にはない色気をもかもし出している。
 若干胸は重力に従って下がっているような気もするが、その豊かさはまるで鑑賞物のようだ。

 ついさっきの幻想と現実が重なる。
「どうかしたの?」
 ぼうっとしていたのだろう、中野英子は俺の目を見つめて問いかける。
 目の前の女性以外のことを考えていたとは言えない。
「いや・・・、その、中野課長とこんなことになるなんて・・・、そう思って・・・」
「それは・・・、言わないで」
 普段のキビキビした口調と違い、甘みを含んだ口調で彼女は言う。
「それと・・・、今だけ、英子って呼んで」
「英子・・・さん・・・」

 中野英子も、素肌を露にして寝そべった俺の身体の上に馬乗りになり、俺を見つめている。
 だが、幻想の中のエリと違い、英子の微笑みはまるで娼婦のようだ。
 まさか、彼女の裸体を拝めるなど想像もしたこともなかった俺は、目の前の女上司の裸体を嘗め回すように見つめた。







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紅い炎 第1章-はじまり- 1話

 白い素肌に掛かる髪をかきあげて彼女はふわりと微笑む。
 その表情は素朴で、それでいて、妖艶さを醸しながらこちらを見つめる。
 一糸まとわぬ姿で俺にまたがり、細いしなやかな指先で俺の首筋を撫でる。
 身体を屈め、ぴったりと肌を重ねると、胸に二つの柔らかな感覚が広がる。
 彼女・・・、北里エリの背中に腕をまわし、俺はそのきめの細かい肌を味わう。
 エリは熟れて潤んだ唇を上から押し付けて、強引に唇を奪う。
 舌が唇の間から侵入してきて、温かく柔らかな感覚が口内を蹂躙する。
 お互いの唾液が混ざり、舌と舌が絡まり、もつれ、淫らな音を立てる。
 味わうように舌に吸い付き、名残惜しそうに唇を離す。
 俺の目を見つめ、また、うっすらと淫靡な笑顔をこぼすと、上体を起こす。
 俺は彼女の背中に絡めた腕を離す。
 ふと、視界がぼやけたような気がして、右手を掛けている眼鏡に添える。
 眼鏡のフレームに手が触れた瞬間、その異様な冷たさに、はっと意識が現実に帰った。 



 まるで夢か幻覚でも見ていたかのようにリアリティを持った妄想は霧散し、冷や水を掛けられたように意識が戻る。
 目の前には北里エリはいない。
 数回瞬きして正面を見る。
 目の前にいるのは・・・そう、中野英子。



---------------------------------
つづきます。

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小説 | コメント(0) | トラックバック(0)2008/09/19(金)20:00

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